著名人の言葉

言の葉カード

 幼いころの病が原因で、「聞く」だけでなく、「見る」ことも「話す」ことも思うようにできなかった人に、ヘレン・ケラーという方がいます。ヘレンさんは人々から「三重苦」と呼ばれるほどの「障がい」により、自分の外の世界とつながることができませんでした。しかし、人生の師であり友人であったサリバンさんと出会い、「指文字」を身につけることを通して、外界そして人とつながるようになりました。
 ヘレンさんは80歳を超えたある時、インタビューの席で「聞く・見る・話す」の内、ひとつだけ叶うとしたら、どれができるようになりたいかという、少々意地悪な質問を受けます。ヘレンさんは、その問いに「聞く」と答えたそうです。その理由を求められた彼女は、「心に光が入るのは耳からだからです」と答えたと伝えられます。
 私たちは生きていると、ちょっとしたことが原因で心を痛め、関係をこじらせてしまうことがあります。まるで光の当たらない深い闇に落ち込んだような悲しい経験をすることがあります。そんな私たちにヘレンさんの言葉は、「聞くことで心に光が届くことがあります。どうか聞くことを大事にしてください」という励ましに聞こえてきます。

ヘレン・ケラー
教育者(アメリカ)

真宗大谷派学校連合会
『生まれる 生きる 生かされる』

(東本願寺出版)より
著名人 2026 04